[事例31]
慰謝料請求された不貞相手の彼氏から慰謝料請求200万円を受けた⇒45万円の支払で解決
請求されたところ…
で示談! 155万円
を減額!
慰謝料 | 200万円 → 45万円 (155万円の減額に成功) |
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ご依頼者様 | 50代男性(会社員) |
相手方 | 不倫相手との同居中の彼氏(30代) |
解決方法 | 交渉 |
離婚の有無(相談時) | 離婚していない |
子供の有無(相談時) | あり |
婚姻期間(相談時) | 約20年以上 |
ご相談のきっかけ
Aさんは、転勤先で職場の部下と不貞行為におよびました。しかし、不貞相手には同居の彼氏がおり、その彼氏に不貞が発覚。それが原因で、不貞相手と彼氏は同居を解消しました。そして、Aさんはその彼氏から「婚約関係があったのにAさんの不貞によって婚約が破綻した」と主張され、200万円の損害賠償を請求されました。その交渉過程で、Aさんは自分の家族の住所を明かしていました。
Aさんは、①相手請求額の減額、②今後一切関わり合いをなくして清算すること、③自分の家族に今回の不貞行為がばれないこと、その3点を希望されていました。しかし、自身では対応が難しいと感じ、当事務所へご相談にいらっしゃいました。
解決までの流れ
相手方は婚約の破綻を主張してきましたが、婚姻関係と異なり、婚約関係は保護法益としてあいまいな部分があります。婚約はゆるいものから固いものまで幅がある概念だからです。
そこで、まずは相手方主張の婚約がどこまで固いものなのかを確認するため、Aさんから聞取りをおこないました。結果、相手方(彼氏)は不貞相手と同居はしているものの、指輪の交換、結納、結婚式会場の予約などの婚約のメルクマールとなる行為を行っていないことが分かりました。この場合、自由恋愛との区別があいまいであり、付き合っているだけの男女の片方が浮気をしたのとどこが違うのかということになります。そうすると、保護法益が存在しないので、相手を寝取ったとしても違法性はなく、慰謝料は当然ゼロになる可能性があります。この状況で裁判に訴えられたとしても大して怖くはないのです。なお、当然ながら、Aさんの妻との関係では不法行為は成立することになりますが、これは別論です。
そうした仮説のもと、弁護士が送る内容証明の内容は、「不貞をしたことは認めるが不法行為に当たらないので賠償金は支払わない。ただし、円満解決のためにいくらかの解決金は支払う」というものにしました。
この方針は正しく、相手方も強い反論ができない状態になりました。また、そもそも相手方の同居の彼女に対する執着が弱かったことも、こちら側にとって有利な要素でした。その証拠に、相手方(彼氏)は不貞相手に関心をなくし、今後、Aさんが不貞相手と交際することになったとしても、一切関与しないとのことでした。
その後も相手方と交渉を継続し、結果、解決金として45万円を支払って示談成立となりました。